天疱瘡として
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難病情報センター – Japan Intractable Diseases Information Center (nanbyou.or.jp)
1. 天疱瘡とは
水疱(みずぶくれ)を生じる皮膚の病気はたくさんあります。例えば、かぶれややけどなどでも水疱ができることは、日常よく経験するところです。しかしここで解説する天疱瘡という病気は自己免疫性水疱症といって、自分の皮膚の表皮、あるいは粘膜の上皮のある成分を攻撃する抗体が体内で作られてしまい、その結果表皮の細胞がバラバラに離れて皮膚に水疱がたくさん現れる病気です。
2. この病気の原因はわかっているのですか
自分の表皮の成分(デスモグレインという細胞間接着因子)を攻撃する抗体(自己抗体)が病気を起こすことが分かっています。このような抗体が作られる詳しい原因はまだよくわかっていませんが、本来の体質(内因)に、生活習慣や環境(外因)の影響が加わって生じると考えられています。
3. この病気ではどのような症状がおきますか
最も多い尋常性天疱瘡では、口腔粘膜にびらんが広範囲に生じて、痛みを伴い、食事がとれなくなることがあります。また、全身に発赤や、水疱がたくさん現れ、まるで重いやけどをしたようになり、皮膚の表面から大量の水分が失われたり、感染をおこしたりする場合があります。落葉状天疱瘡では、全身に浅い水疱とびらんができますが、口腔粘膜はおかされません。
4. この病気にはどのような治療法がありますか
天疱瘡の治療には主にステロイドの内服治療が行われます。免疫抑制剤、血漿交換療法などの併用により、ステロイドの総投与量を抑えることができ、ステロイドによる副作用の出現を少なくすることが可能です。また、ガンマグロブリン大量静注療法、B細胞に対する抗体療法(リツキシマブ)などの新しい治療の有効性も知られてきました。
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