ハンチントン病について
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難病情報センター – Japan Intractable Diseases Information Center (nanbyou.or.jp)
1. ハンチントン病とは
常染色体優性遺伝型式を示す遺伝性の神経変性疾患で、舞踏運動などの不随意運動、精神症状、行動異常、認知障害などを臨床像を特徴とします。これらの症状はいつのまにか始まり、ゆっくり進行します。舞踏運動というのは、体が自分の意志がないのに動いてしまう運動の一つを指します。 これらの症状は脳の特定の部分である大脳基底核や大脳皮質が萎縮してしまうために生じます。これらの変化はCTやMRI等の画像検査でみることができます。最近、ある遺伝子に異常が起こることが発症に関係することが明らかとなりました。
2. この病気の原因はわかっているのですか
第4染色体に局在している遺伝子(IT15 またはハンチンチンと呼ばれます)に正常には見られない変化が生ずることで発症することがわかりました。遺伝子には4種類の核酸があります。正常の IT15遺伝子の一部には核酸3個(シトシン・アデニン・グアニン)の繰り返し配列があります。この繰り返し配列がハンチントン病の患者さんでは異常に伸びています。この異常に伸びた繰り返しによって病気が起こることが明らかになりました。しかし、長い繰り返し配列が生じる原因はまだ解明されていません。
3. この病気にはどのような治療法がありますか
不随意運動、うつ症状・神経症症状などには、症状を緩和するお薬はありますが、現在のところ根本的な治療法は残念ながらありません。 症状を緩和するためにお薬を使用する場合には神経内科専門医による症状のコントロールが必要です。最近、海外ではあるお薬がこの病気に使用されるようになりました。わが国でもこのお薬が使えるようになるような試験が計画されています。
4. この病気はどういう経過をたどるのですか
患者さんによって症状がかなり異なりますので、一概にいうことはできません。同じご家族のなかでも、症状や経過が様々なこともあるようです。一般には、社会生活を独力で送ることが困難になるほどに症状が進行するのには発病から10年以上かかるようです。
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